2015年8月24日
Vol.21 夏の便秘のお話 (2015.8.14)
夏になると便秘の訴えで受診される方が増えます。
夏と言えばやっぱり暑さが身体にこたえるもの。
そしてこの暑さが、夏の便秘を引き起こすのです。
■■ 夏の便秘の原因は? ■■
夏の便秘の原因は、汗、冷え、夏バテ!
①大量発汗による水分不足
夏はたくさん汗をかいて体の体温調整をします。汗をかくと体内の水分がどんどん失われ、便を柔らかくする水分が足りなくなります。このため便が硬くなり、排便しづらくなって腸内に便が溜まり便秘になりやすくなります。
②エアコンによる体の冷え
冷房のきいた室内と外の温度変化・温度差で、自律神経が乱れます。すると、腸の動きも鈍くなり、便秘になってしまいます。
③夏バテによる食欲不振
自律神経の乱れで腸の動きが鈍くなると、食欲がわかず、食べる量が減ります。結果、便のかさが減って便秘になりやすくなります。また、食事量が少ないと腸のぜん動運動が促されず、便秘が起こりやすくなります。こうして悪循環につながってしまいます。
■■ 夏の便秘に打ち勝つには? ■■
夏の便秘の原因は、汗、冷え、夏バテにより体が弱ってしまうことです。
そこで大切なのは、夏の暑さに負けない強い体を作ることです。
「夏野菜!水分補給!乳酸菌!」を心がけましょう。
①栄養価の高いものを食べよう!
ビタミンやミネラルは腸をはじめとする内臓の調子を整えてくれます。
太陽の下ですくすく育った「夏野菜」は、ビタミン、ミネラル、水分、食物繊維がたっぷり。夏野菜は種類も豊富です。工夫して美味しく味わってみましょう。
②水分をしっかり補給!
汗をかいたらその分だけ水分補給が必要ですので、夏の暑い季節は余計に水分を多く摂ることを心がけましょう。また、寝ている間もたくさん汗をかいているので、起きたらすぐにコップ一杯の水分を飲むことをお勧めします。
③乳酸菌で腸内環境を整えよう!
夏の暑さやクーラーの冷えで弱った腸を元気に動かすには、善玉菌の一種である乳酸菌が有効です。乳酸菌は腸内環境を整え、体の健康を保つために欠かせません。ヨーグルト、納豆、味噌、キムチ、ぬか漬けなどを毎日の食事に取り入れるようにしましょう。
便秘はさまざまな病気の原因や、病気の初期症状であることもあります。
生活習慣や食事に気をつけても便秘が続くようでしたら、ご相談ください。